熊本大学 X-Earth センター : Introduction

センター長あいさつ

X-EARTHセンターを通じた、世界中の研究者や学生のX線CT分野での研究・新技術の共有を目指して

obara.jpgX線CTコンピューター断層撮影法(以下CT)は医療における診断技術として広く使われてきました。今まで、この技術は工学においては非破壊検査の適用法として関心を得てきました。特に地質実験では、地盤内部の構成材料が土や岩盤、コンクリートや塗装材料など、どんな地盤材料で構成されている場合でも大変有用であると立証されています。

変形や破壊など、地盤材料の機械的性質の非破壊での検査法であるX線CT撮影法について議論するために、2003年11月6日から7日まで、地盤材料におけるX線CT法の国際ワークショップ(GeoX2003)が、日本の熊本で開催されました。この研究集会は地盤材料に対するX線CT法の適用についての会合としては、世界初となります。議事録はBalkema Publishiersから出版されました。その議事録は土、岩盤、コンクリート、などの地質学、工学などの分野の研究集会において役立てられました。

2005年にはこのコミュニティの主要メンバー再び集合して、X-EARTHセンターの前身である、GeoX CTセンターを設立しました。このセンターの設立を契機に、学内における国際教育および国際交流をさらに充実させてきました。

GeoX CTセンターでは、岩盤、地盤、コンクリートなどを対象としていました。しかしながら、今後X線CT法が、地盤および岩盤工学の分野の発展に留まらず、現在我々が直面している地球規模の環境問題に取り組むためにはどうしたらよいか、またもっとX線CT法が社会貢献できる分野はどんな分野であろうかという議論に至りました。その結果、X線CT法が対象とする領域を地圏から水圏、大気圏に拡張することへの挑戦が始まりました。また一方でX線CT法が考古学や古生物学などにおいても非破壊で可視化する能力を忌憚なく発揮することが確認できるようになりました。

これら各分野の研究者への参加を呼びかけ、2008年11月に現在の“X-EARTH Center”が誕生しました。Xは、X線CTを表し、Earthは、Eco, Aqua, Resources Technologyの頭文字を意味しており、X線CT法により、生態・水・資源等の地球規模の環境問題から機械などの工学技術への応用まで幅広く研究・教育活動に貢献するポリシーを込めております。
私たちは、世界中の研究者と学生が、このセンターを通してX線CTの新しい研究と技術を共有することを願っています。

X-EARTH センター長
尾原 祐三