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建設コンサルタントのキャリアパス卒業生経歴株式会社福山コンサルタント 専務取締役企画本部長 柴田 貴徳 氏学生へのメッセージ社会資本整備に関わる技術者として、楽しく、おもしろく仕事をやっていくためのちょっとしたポイントをまとめてみました。私の職業柄、コンサルタントを想定した場合に主眼がありますが、恐らくどんな職業にもあてはまるものだと思います。
これまでの主な経歴
インタビュー![]() 筆者と三軸圧縮試験機 ■ プロフィール ■ 卒業年度 Q.在学中の思い出は?私が行っていた研究は、X線CTを使った岩石の透水現象の可視化とCT画像を用いた透水係数の算定方法の開発でした。実験は、長さ5cmの供試体を水に浸けて、20分ごとのCTの撮影を24時間繰り返すという作業でした。 実験は単調な作業の繰り返しになりますが、夜を徹しての作業となること、マシンの不具合など不測の事態への対処など結構大変でした。その分、良い実験結果が得られた時の充実感は大きかったですが。 また、良い先生・先輩・同級生・後輩に出会えたことも人生の大きな宝です。 Q.現在のお仕事は?現在は応用地質株式会社で三次元陸水シミュレーションソフト「GETFLOWS」を主力武器として表流水・地下水など水に関わるコンサルタント業務を行っています。また、三次元でシミュレーションを行うためには三次元の計算モデルを作らなければならないので、三次元CADやGISなどの最新のソフトを使いながら仕事をしています。 現在の職場は「コアラボ」と呼ばれる地盤に関わるいろいろな実験ができる施設の中にあります。ここには、私が直接扱うことはありませんが大きな三軸圧縮試験機(岩石の強度を測定する装置です)があり、なかなか見ごたえがあります(岩盤の研究室出身なのでこういう装置に胸がときめきます)。 応用地質株式会社:http://www.oyo.co.jp/ Q.お仕事の魅力は?私の会社は地盤の特徴をとらえることに強みを持っています。地下水は地盤の性状とその分布によって流れ方が決まってしまうので、地盤のとらえ方(モデル化)によって答えが変わります。 現地調査とシミュレーションを同時に進めながら実態の水の流れに近づいていくのは大変な作業ですが、シミュレーション結果を用いて流域全体の水の動きを可視化すると、「へー、こういうふうに流れているのか。」と思うことが多々あり、とっても面白いですよ(^_^)。 Q.これからの展望は?「21世紀は水の世紀」と言われて久しいですが、当然のごとく私達の生活に水はかかせません。 また、水は地盤の構成要素として工学的にいろいろな問題に関わっており、多様な側面があります。 今後「水資源としての問題」、「治水や親水、環境の問題」、「高レベル放射性廃棄物地層処分における地下水の問題」など安全で安心な社会生活の実現に向けて解決していかなければならない問題が沢山あります。これらの問題の解決の一助となることが出来れば良いと思います。 Q.新入生・在学生へのメッセージをどうぞ!仕事をしていると、改めて「大学生」という時間は、自分で考え、自分で行動でき、しかも自由な時間が多いという、人生の中でかなり特殊な時間だと感じます。 インタビュー■ プロフィール ■ 卒業年度 Q.在学中の思い出は?思い出深いのは、部活とサークル活動、研究室です。学部時代、講義以外は、部活(アイスホッケー部)かサークル活動(ボランティア)ばかりしていたような気がします。講義の思い出といえば、遅刻と居眠りばかりのような気がします。でも、もともと土木に非常に興味があったので、講義を聞くのは好きでした。妙な質問をして、先生や講師の方を困らせたり、笑われたりも多かったです。研究室は、朝から晩まで同じメンバーと過ごし、研究に関する議論をしたり、悪ふざけしたり、本当に楽しかったです。研究自体には、「もう少し頑張れたのでは…」という後悔もあります。 Q.現在のお仕事は?地場の建設コンサルタントとして、主に調査業務に従事しています。建設コンサルタントは、主に官公庁を顧客として、土木建築関連の計画、調査、測量、設計、監理、補償等の業務の技術的サポートを行う業者です(分類としてはサービス業)。当社は主に河川と道路を専門としており、私は調査部門として主に以下のような業務に携わっています。 ・騒音・振動調査 Q.このお仕事を選ばれた理由は?研究では衛生工学を専攻したものの、「人々の生活の基盤を支える社会資本整備に係わる仕事をしたい」という考えは変わらなかったため、土木分野に進もうと決めました。土木分野には、事業者(主に官公庁)、設計者(建設コンサルタント)、施工者、メーカー等がありますが、私は、事業者よりも技術サイドに、施工者やメーカーよりも計画・設計サイドに近い建設コンサルタントを志望しました。 Q.お仕事の魅力は?地場企業で業務エリアが九州圏内であるため、大手企業と比べると業務の規模は小さいです。でも、地場の建設コンサルタントとして、自ら調査を行い、自ら結果をとりまとめ、技術的提案を行うことが多く、やりがいがあります。 自ら調査を行い、自らの結果をまとめるという流れは、大学における研究(実験→論文)の流れと同じで、楽しいです。 また、とりまとめた調査結果は、社会資本整備の計画・立案・検討の基礎資料となる重要なデータであり、「陰ながら社会資本整備に貢献している」という誇りを感じています。 Q.これからの展望は?土木業界は厳しい状況にありますが、今後も土木の技術者として頑張りたいです。近年、土木は「負」のイメージが強く、世間の理解を得にくくなっています。 安全・安心な暮らしを確保し、自然との共生を図り、「持続可能な発展」を目指すためには、土木の活躍が必要不可欠です。
公共事業においては、「より安く、より良いもの」をつくるための、技術革新と品質確保が重要となっています。 Q.新入生・在学生へのメッセージをどうぞ!講義を受けたり、教科書や論文を読んだりも大事ですが、学生のときにやっておくべきだと感じることは、いろんな人と話したり、いろんな場所に行ったりすることで見聞を広めることではないかと思います。そこで、見て、聞いて、感じたことが、技術者としての核になっていくような気がします。 そして、一番大切なことは「チャレンジすること」と「失敗すること」です。「やりたい」と思ったことは、何事もまずやってみる、そこで失敗したとしても、その経験は貴重な財産になります。失敗することのリスクよりも、チャレンジしないことでチャンスを逃すリスクの方が大きいと、今になって痛感しています。 新入生、在学生のみなさん、たくさん「チャレンジ」し、たくさん「失敗」してください。 その他の業種 |