2008年4月
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景観と,デザインと,
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新しく「景観デザイン研究室」が立ち上がって,1年が過ぎた。
少しずつ軌道に乗り始めているとも思えるし,
まだ明快な姿を持ち得ていないという気もする。
まあ,ここで,僕たちが何をやっているのか,違った角度から考えてみたい。
つまりは,「景観デザイン」とは何か,ということ。
このような2つの言葉を組み合わせた概念は,
それっぽく聞こえるけど,実際は意味を適当にごまかしてる
なんてことも多いので注意が必要だと思う。
とりあえず,2つの言葉の間に,「な」行を入れてみる。
1.景観“な”デザイン
「景観」的“な”「デザイン」を行おうというものかな。
たぶんこの時の「景観」はある種の思想のようなものだと思う。
「景観的な思想」ってなんだろう?大事な何かがありそうだけど。
2.景観“に”デザイン
「景観」という対象“に”「デザイン」という行為を行おうというもの。
「生活にデザインを!」みたいな感じかな。とりあえず,動け!みたいな。
3.景観“ぬ”デザイン
意味わからん,けど,語感は良い。
なにか「景観」と「デザイン」がスムーズには融合せず,ケンカしてる感じ。
前2つがどちらかにポイントがあったけど,これは対等。
こういう感じを持ち続けるの,すごく大事だと思う。
4.景観“ね”デザイン
“ぬ”にくらべて,だいぶ優しい。
でもちょっと,投げやりな諦め感みたいなのも感じる。
これが一番危険だと思う。ある意味,罠だな。
5.景観“の”デザイン
まあ,一番普通な意味だけど,やっと来れたって感じ。
「景観」という対象そのものを「デザイン」する,
こういうところまで来るには,なかなか道が遠い。
以上。
遊びだけど,たまにはこういう風に,
視点を変えて考えてみる,いつもと違った補助線を引いてみる,
自分の立ち位置を見直してみる,ということがホント大事だと思う。
みんなは,どの「景観デザイン」でいきますか?“ね”はダメだけど。
ぼくは“ぬ”かな。
photo&text/
Yuji HOSHINO