2009年11月
title/先に広がる,まだ見ぬ世界へ
comment/
自分の知らない世界を,この目で見るために.
できるだけ,いろんな場所へ行く.
そう決めたのは,去年の春だった.
都会の再開発や,エメラルド色の海.
新しいモノと,古いモノ.
知らなかったコトや,ヒトとの出会い.
日本の中だけじゃ,収まらなくて.
ついに,アメリカへ.
新たな地を訪れると,知らなかったコトに出会う.
知らないコトが,なくなることはない.
何もかもが,いつもと違って見えるからなのか.
「もっと知りたい」と,貪欲になる.
アメリカでは,いろんな場所で,いろんなモノを見てきた.
当然だけれど,今まで見てきたコトと,違うことだらけ.
でも,1番の違いは,ヒトの想いと意志の強さかもしれない.
自分達が守りたい『景観』を,どう『すれば』守れるのか.
あるいは,自分達の『したい』をするために,自分達で何を『する』のか.
そういったことを,この目で,この体で,感じたように思う.
忘れかけていた何かが,自分の中に埋もれかけていたのかもしれない.
『何』を『する』ために,『景観』というツールを『どう』使うのか.
アメリカを回りながら,頭の中に残ったこと.
当たり前と言われれば,それまでだけれど.
『景観』というツールで,何が『したい』のか.
今までの自分は,こう考えていた.
論文やプロジェクトを,進めるにつれて.
いろいろな場所で,たくさんのモノやコトに触れて.
自分の『したい』が,やっと見えてきた.
そろそろ,次のことも,考え始める時期になりつつある.
その答えを探すために,あと3年,粘ってみたい.
もっともっと,まだ見ぬ世界に触れたい.
そんな我儘を許してくれた,家族に感謝.
応援してくれる,仲間や友人達に感謝.
この研究室で.この場所で.この日本で.この世界で.
『したい』を『する』ために,『景観』というツールを『どう』使うのか.
果ては,『何』を『する』ために,『自分』というツールを『どう』使うのか.
この先に広がる,まだ見ぬ世界.
そこにあるものが,何なのか.
未だにわかっていない自分は,未熟者としかいいようがないけれど.
きっと,辿り着いた世界には,新たな「知らない」が待っていて.
その時の自分は,ほんの少しでも成長しているはずだと信じて.
次の「知らない」が待つ世界を夢に見ながら,今日という1日を大事にしつつ.
日々進んでいきたいと思います.
photo&text/Kaoru ONO