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曽木の滝分水路景観設計のコンセプト

@滝と分水路を一体として考える。
周辺地形との一体性を確保するために、車・人の流れ(回遊性)を検討し、曽木の滝周辺の魅力がストーリー性を持って体験できるようにすること。
A分水路線形を3次元的に考える
景観性、機能性、経済性の3要素を相互に考慮しながら、立体的に違和感のない分水路を設計すること。
B分水路河床のアメニティを確保する。
平時も分水路に通水することで、分水路に対する地域住民の安心感の担保と、豊かな環境に人が集える空間にすること。

曽木の滝分水路周辺模型

曽木の滝と文水路周辺の地形把握を行った。分水路単体のみを景観検討するのではなく、周辺資源と連携する新たな地域資源となることを目指したものである。景観検討会の当初、景観という課題を狭義にとらえた議論、すなわち観光地である曽木の滝から見えなければ良い、見える場合は緑で修景すればよいという発想が強かった。景観権等の基盤には、その場所をどのように自らの暮らしの中に位置づけるかという議論が不可欠である。この模型を通して、地域全体の課題を市民と共有することができた。

利活用に関する断面イメージ

景観検討は、形の作り方と空間の使い方が一体となっていることを具体的に示したスケッチである。あたかも自然の川のような空間を目指す、一つのビジョンを示すことを意図した。遊べる場所として分水路を位置づけることで、滞在時間を延ばすという観光的課題等に貢献する可能性を示した。