小国町で開かれた二つのシンポジウムに環境システム工学科4年の永村景子さんと坂本哲治さんが招待され、研究発表を行いました。
平成17年3月12日(土)、ゆうステーションで行われた公開講座「風景としての近代土木遺産」には、北海道教育大学の今助教授による「北海道の廃線跡活用事例とまちづくり」、当学科の星野助手による「視点場・・・風景の見つけ方」の講演と共に、永村景子さんが卒業研究である「旧国鉄宮原線跡地の保存と活用に関する一提案」の研究発表を行いました。
この公開講座は、小国町に残る旧国鉄宮原線橋梁群(国指定登録文化財)の保存・活用を、小国町のまちづくりにつなげるために風景という視点から考えようという主旨で開催されました。永村さんの研究では、ハードな整備を行う前に、橋梁群を住民と共に楽しむためのソフト整備(歴史や風景などの整理)を行うべきだという提案がなされました。そのユニークな視点は参加者に多くの刺激を与えたようです。
永村景子さんの発表パネル(PDFファイル、2.8MB)
翌13日(日)には杖立温泉において「オグニと景観法」というシンポジウム(主催:杖立ラボ)が開催され、九州工業大学の学生と共に坂本哲治さんが卒業研究である「小国町の景観まちづくりにおける景観法の適用と課題について」の発表を行いました。
景観法は、昨年施行された新しい法律で、地域の風景を公共財としてきちんと位置づけ法的にも守っていこうというものです。九州工業大学の仲間助教授や九州大学の高尾助手などを交えたフリーディスカッションでは、まちづくりの先進地である小国町での有用性などが確認されましたが、坂本さんの研究はその先鞭をつけるものとして評価できます。
坂本哲治さんの発表パネル(PDFファイル、4.1MB)
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