平成18年4月23日に大津町で開催されたつつじ祭りで、社会環境工学科の学生らが、昨年から提案してきた、まちづくり案の集大成を展示しました。展示会場への来場者数は、150人程度とみられ、大津町の人々のまちづくりへの関心が深いことを実感しました。
このまちづくりの活動は、昨年から継続してきたワークショップ、学生の授業の一貫として行った提案のみならず、まちの通りを示す案内板が実現し、大津町に三基設置されました。
この案内板は、昨年度のWSの流れを引継ぎ「大津ものづくりの会」が製作を発案、県建築士会熊本東支部会員や町商工会が協力し、実現しました。熊本大学が担当したのは、デザインと製作のお手伝いです。同学科の星野助手のアドバイスのもと、形の検討を行い提案、プロの方々の傍らで製作に参加、塗装、現場設置に同行という内容でした。案内板は、高さ180pほどで、人よりも少し大きいくらいですが、製作にかかる手間と技を実感でき、ものづくりを体験する良い機会となりました。
材料となった杉板は、大津街道杉並木の台風による倒木で、樹齢400年ほどのものです。デザイン検討の段階でも、その素材を生かすこと、まちの人々に可愛がれ、使われる事を意識しましたが、出来上がった実物は、予想以上にその素材の迫力に圧倒されるものとなりました。
3基のうち1つは、ソーラーライトによる照明を仕込み、ほのかな灯りがこぼれる仕様となっています。他の2期は、丸い穴をあけ、鉢植えの花を掛けたり、街の情報メモを貼ったり、まちの人々に使われることを考慮したデザインとなっています。まちの歴史を活かし、さらに生活する人々に生かされる、1つの形を実現できたのではないでしょうか。
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