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熊本大学 工学部 社会環境工学科 / 大学院 社会環境工学専攻

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トピックス

2005年07月 のバックナンバー

KIFA-4が開催されました

熊本大学21世紀COEプログラム「衝撃エネルギー科学の進化と応用」研究事業の一環としてThe 4th Kumamoto International Workshop on Fracture, Acoustic Emission and NDE in Concrete (KIFA-4) plus RILEM TC-ACD 2nd Meeting が2005年7月14/15日の二日間にわたり,熊本市国際交流会館にて開催されました。このワークショップ“KIFA Series”は,2年ごとに世界的に著名な研究者が熊本に集まり,コンクリートの破壊力学やアコースティック・エミッション(AE)法とその他の非破壊検査技術についての最新の研究成果を発表し合うもので,参加者が互いに研究内容について議論したり,情報の交換を行ったりワークショップとして参加者から高評を得ています。環境システム工学科と環境土木工学専攻の大津研究室,重石研究室の学生の皆さんには会議への参加と同時に会議運営のお手伝いをしていただきました。参加学生にとっても貴重な国際交流の機会として非常に有意義だったことと思います。

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photo左上)ワークショップ参加者と一緒に
右上)ワークショップの様子

左)ウェルカム・パーティの様子

共催
•熊本大学21世紀COEプログラム
•社団法人日本コンクリート工学協会九州支部
•社団法人土木学会西部支部
•熊本大学工学部100周年記念事業
後援
• Technical Committees TC-ACD, RILEM
•社団法人土木学会コンクリート委員会コンクリート構造物の弾性波法に関する研究小委員会

photo主催
• 大津政康 熊本大学教授
幹事
• Professor Jan G.M. van Mier (Swiss Federal Institute of Technology; ETH)
• 秋山秀典 熊本大学教授

photo事務局
• 重石光弘 熊本大学助教授
• 友田祐一 熊本大学工学部技術部

発表件数 21件
参加者数 一般36名(内,海外からの参加者12名)  学生20名




大学院生が浜ノ瀬水路トンネルを見学しました

大学院前期課程における「地下空間工学特論」講義を受講している大学院生が浜ノ瀬水路トンネル(宮崎県小林市)を見学しました。浜ノ瀬ダムからの水を西諸地区へ引くかんがい用の直径2.3mのトンネルであり,全長約5.4kmのうち5.3kmがTBM工法で掘削されます。現場事務所に到着し,概要説明を聞いた後,現場へ。トンネル直径が小さいため,坑口から1.3kmの切羽まで徒歩で移動して TBMマシンの中まで見学しました。TBM工法の採用は九州では珍しく,しかも小型ということで,狭いスペース内を腰を屈めながらゆっくり見学できたことは,学生にとって貴重な経験であったと思います。
お忙しい中,大勢の学生の見学を受け入れてくださいました戸田建設鰍フ高井所長,小林技術長をはじめ現場の皆様,および熊大の卒業生:安部様,野又様,清原様に感謝いたします。
見学日: 7月25日(月) 10:00〜18:30
見学者: 大学院前期課程学生24名,後期課程学生1名,
学部学生1名,教員2名(尾原,佐藤)

photo左)現場スタッフによる概要説明

右)現場での説明

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左)トンネル内部  右)見学参加者(トンネル坑口前)




環境土木工学特別演習第一セッション2の講演会が行われました

6月10日、環境土木工学特別演習第一セッション2の第1回講演会が行われました。
セッション2では、「こんな生き方もある」をテーマに、学外から講師を招き、全6回の講演会が行われます。いずれも、土木分野に関連しながらも、我々が一般に想像するのとは少し異なった方面で活躍されている方々です。

photo第1回目は、嵩和雄さん{熊本県阿蘇郡小国町(財)学びやの里 木魂館 研究員}に、まちづくりに関する講演をしていただきました。
学生時代の様々な経験を経て法学部卒業後の工学部への転身、その後農村問題に対する興味から現在のような活動に至るまでの経緯や、現在小国町で行っているまちづくりに関する多岐にわたる活動の様子が紹介されました。
後継者の育成や、今後実施されるプロジェクトメンバー募集のアナウンスもあり、学生が実際に参加できる場の提供に、強く惹かれた受講生もいたようです。
今回の講演会をきっかけに、産学協同での小国のまちづくりが始まることが期待されます。

第2回目(6月24日)は、加来睦博さん{NPO新聞環境システム研究所}に、新聞リサイクル事業に関する講演をしていただきました。加来さんは、土木環境系の卒業生(S60)です。

photo新聞リサイクル活動の対価として地域住民に配布する地域通貨ペパ(PePa)のシステム。福岡県豊津町で始まり、福岡市でも展開されています。このシステムは、住民が持ち込んだ古新聞をバーコードで管理、住民には量に応じてポイント「ペパ」を還元する、というもの。「ペパ」は公共交通機関や物産直売所での割引券としての利用や町指定ゴミ袋と交換が出来ます。資源の有効利用はもちろん、地域経済や行政コスト等にも配慮した、画期的なシステムの考案と実施。その成果は、システムへの参加人数の増加に見られ、最近ではマスコミにも取り上げられるようになったとのことです。
身近な資源を用いたシステム、企業ではなくNPOとしての活動など、受講者にとって聴くことすべてが新鮮な講演でした。近い将来、我々の暮らすまちでも「ペパ」を使える日が来るかもしれません。

第3回目(7月1日)は、田北雅裕さん{ライフステーション杖立ラボ}に講演をしていただきました。

photo誰にでも必ずあるはずの、「大切にしたい場所」。これを守りたいという強い思いから、田北さんは「思い出」をキーワードとして”trivia”を起ち上げられたとのこと。現在は、ライフステーション杖立ラボを拠点に杖立でのまちづくり・景観整備を行う一方で、triviaとしてWebデザインやグラフィックデザイン(Love FMのタイムテーブルやキャッチコピー、小国町で発行されるフリーペーパーWeg、etc)を手掛けるなど、多方面で活躍されておられます。
講演では、デザインと「思い出」に関する思いや、温泉街という特殊な場所でのまちづくりの活動などたくさんの写真とともに紹介して頂きました。また、NPOに関しても、ご自身の活動の今後の展望と絡めながらお話しして頂きました。
もともと杖立出身ではない田北さんからの、講演最後のメッセージは「住民になるためのポイント」。田北さんの生き方そのものを伝えるこのメッセージは、受講生に強く響いたようです。

第4回目(7月8日)は、金光弘志さん{カネミツヒロシセッケイシツ(有)}に、講演をしていただきました。

photo「ランドスケープデザインの分野で」とのタイトルのもと、ご自身がこれまでに携わられたいくつかの作品やそのデザインプロセスを紹介して頂きました。ランドスケープデザインとは、土地の景、まなざしがおよぶ範囲での風景を、社会や環境をコントロールしながらデザインすることだそうです。いわゆる「造成」に対して、デザインを施そうというこの分野。扱う対象は「大地」。金光さんは、「自然の光や雨とデザインが関わるように」デザインを手掛けているとのことです。紹介された作品は、スケールが大きく、迫力のあるものでしたが、いずれも緑や太陽光など、自然との相乗効果で繊細な印象を与えられました。
普段なかなか日の目を見ない土木分野でのデザインについて、「地面のデザインなので、安く簡単にできるもの。土木のデザインのよりどころにしてみてはどうか。」との考えのもと、ランドスケープを手掛けておられるとのこと。土木で美しいものをつくろう…インフラ整備から一歩抜け出た、「新しい土木の流れ」を各々感じ取ったのではないでしょうか。

第5回目(7月15日)は、中村勇吾さん{tha.ltd.}に、講演をしていただきました。

photo学生時代は土木を学び、大手コンサルタントに就職、その後転身して世界的なデザイナーに。中村さんは現在、Webを中心としたインタラクションデザイン、インターフェイスデザインの分野で、世界的に活躍されています。中村さんによると、デザインのタイプは @static , Akinetic ,Breactive の3タイプ。中でも、ご自身が手掛けるのは、Breactive , 反応するもの。言葉で聴くだけではよくわかりませんが、今回はその作品の中の一部を紹介して頂きました。クライアントワークでは、SONY CAMCAMTIMEの構想から完成までの作品や、NEC ecotonohaなど。個人的なものとしては、一風変わった検索エンジンなど。Webという相手が見えない世界にもかかわらず、人の動きを取り入れて完成するデザイン。遊び心満載の作品の数々に、会場全体が見入っていました。
「つくったモノは、人の人生をも変えるほど強い。人を動かす力がある。」そう語る中村さんの作品から、Webという新しい「モノづくり」やその在り方、携わり方を各々学んだのではないでしょうか。





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