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熊本大学 工学部 社会環境工学科 / 大学院 社会環境工学専攻

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トピックス

2006年03月 のバックナンバー

小林教授がコーディネーターを務めた「明治三大築港シンポジウム」開催

photo平成18年3月11日(土)に、宇城市三角町の三角西港にて「講演会」&「明治三大築港シンポジウム」が開催されました。熊本大学からは、小林一郎教授が「明治三大築港シンポジウム」のコーディネーターとして参加しました。

会場となった三角西港は、明治三大築港のひとつであり、明治政府の国内統一、殖産振興の政策に基づいて建設された地方港湾の1つで、オランダ人水理工師ムルドルの設計によって、明治17年から明治20年にかけてつくられました。100年の歳月がたった今も当時の都市計画・ 石積埠頭がほぼ無傷のまま残っています。

photoこの「明治三大築港シンポジウム」は、明治三大築港といわれる宮城県の野蒜築港(のびるちっこう)、福井県の三国港、熊本県の三角西港が行なっているシンポジウムです。2002年に野蒜築港で最初に開催されて以降、2004年の三国港、そして2006年の三角西港と計3回行なわれています。3つの港の共通点としては、1.明治の極めて早い時期の事業であったこと、2.オランダ人が設計施工に関与していたこと、3.地域開発の拠点の位置づけとなること、の3点が挙げられます。
今回のシンポジウムでは、野蒜築港から野蒜築港ファンクラブの松川清子さん、三国港から三国港突堤ファンクラブの木村昌弘さん、三角西港から三角西港の文化、文学を考える会の斉藤万芳さんがそれぞれの港の紹介をし、どのような活動をしているのかの発表が行なわれました。会場となった浦島屋は三角町から集まった多くの人々で埋め尽くされており、地元の方の関心の深さが伺えました。

photoこの三大築港は、おもしろいことに、異なる特徴を持っていました。まず、野蒜築港は、港の建設計画が途中で放棄されてしまい、港としての形はありません。しかし、運河・閘門など当時の近代的な土木技術を示す貴重な土木遺産があり、日本で初めての近代港湾計画として土木学会選奨土木遺産に指定されています。次に、三国港は、港全体ではなく、三国港突堤が国重要文化財に指定されており、突堤を中心とした活動が行なわれています。最後に三角西港は2つの港とは違って、都市計画・石積埠頭等がほぼ無傷のまま残っており、港全体が国重要文化財に指定されています。野蒜築港、三国港においては、港を中心として、「文化財で遊ぶ」という姿勢で、活発な活動が行なわれています。一方で三角西港においては、まだ活力が足りないようです。野蒜、三国に負けずに、「子供たちが自慢できる町」として、港を中心としたまちづくりが行なわれていくことを期待して、シンポジウムは幕を閉じました。

photo今回のシンポジウムは、三大築港シンポジウムの区切りとなり、また、三角西港においては、何かしらの起爆剤となったようです。今後の三角西港の動向が大いに注目されます。

小林一郎教授の研究室はこちら
三角西港について
野蒜築港ファンクラブ
3月12日の熊本日日新聞の記事はこちら




平成17年度卒業生・修了生おめでとう

平成17年度熊本大学大学院自然科学研究科環境土木工学専攻学位記授与式ならびに平成17年度熊本大学工学部環境システム工学科(環境共生工学コース及び環境構築工学コース)卒業証書授与式は、下記日程で実施された。 式は、溝上章志学科長から博士前期課程修了者(36名)および環境システム工学科卒業生(76名)に対して学位記が授与され、続いて工学部長賞、土木環境系優秀賞、社団法人土木学会西部支部研究発表会優秀講演賞、社団法人日本コンクリート工学協会九州支部長賞、日本都市計画学会九州支部長賞、地盤工学会九州支部優良学生賞の表彰が行われた。溝上学科長は式辞の中で、志を高く持ち「社会的貢献度の高い人間であれ」との言葉を贈り、卒業生および修了生を激励した。

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平成17年度 卒業研究発表会
日時:平成18年3月24日(金) 13:30〜15:00
場所:熊本大学工学部211教室

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危機管理に関する特別演習が行われました

大学院1年生を対象に危機管理に関する特別演習が、講義と訓練の2回に分けて行われました。

photo1回目の3月3日(金)は、熊本大学土木系の卒業生で、国土交通省四国地方整備局河川部長の菊池良介さんに、「自然災害時の危機管理とロールプレイング型管理演習」と題して講義をして頂きました。まずは過去に起こった災害の悲惨さ、災害対処の失敗の原因など、様々なデータや分析をもとに紹介。その後、熊本で震度6の地震が起こったら、という想定での各種被害の推定が示されました。数字だけでも悲惨な状況に、聴講者は危機管理の備えの重要性を改めて考えさせられたようです。

photo2回目の3月10日(金)は、地震発生後の管理体制のシミュレーション訓練が行われました。実際に震度6の地震が発生したとの想定で、K大学の事務系統(事務局、工学部総務部、土木工学科事務室)がそれぞれどのような役割を担い、どのように情報の伝達がなされるか、ロールプレイングが行われました。実際の熊大事務局や工学部総務部の方と学生、教員の約40名が、地震やその他被害状況を知らせるコントローラーと、その情報を聞いて事務処理等を行うプレイヤーの半分に分かれて行われました。
13時半の地震発表のニュースを受けて訓練開始。その後訓練を締めくくる16時40分のK大学学長の記者会見が始まるまで、会場に備えられた33台の電話機が常に鳴り響いていました。菊池さんと国交省のアドバイザー3名の指導のもと、コントローラーもプレイヤーも、実際の状況さながらの訓練に最初は戸惑いながら、徐々に仕事の効率化を計っていきました。



photo慌ただしく時が経った3時間半の訓練でしたが、参加者は災害の恐ろしさや備えの重要性を、改めて認識したようです。「災害は忘れた頃にやってくる。」今回の演習を通して、危機管理に対する意識が少し変わってきたのではないでしょうか。




第7回工学部プロジェクトX開催さる

photo平成18年2月10日(金)午後3時より工学部の「ものづくり創造融合教育事業」の一環として工学部プロジェクトX講演会の第7回目が環境システム工学科土木環境系教室の主催で工学部百周年記念館において講師に劾IPPOコーポレーション代表取締役社長で土木工学科38年卒業の林田紀久男氏を迎えて開催された。

photo工学部は後期の定期試験中であったため参加が危ぶまれたが,200名に及ぶ参加者が集まり大盛況の中で講演が行なわれた。講演は会社紹介と日本の道路事情から始まり,最近の環境舗装技術の紹介,さらに環境事業にも参画していること,また車の開発に欠かせないテストコースの建設技術ではスピードを出せる舗装だけでなく,悪路も造って乗り心地のテストも必要だという話にはなるほどと納得させられた。最後に自己紹介を兼ねて学生への「自ら選んだ道に挑戦,自らの成長と発展がそこから始まる」というメッセージをいただいた。これから社会基盤整備に関わることが多い環境システム工学科の学生達にとっては非常に感動した講演になったことと思います。

photo御多忙中にも係わらず,講演をお引き受けいただいた林田社長とお世話をいただいた本学土木系卒業生で劾IPPOコーポレーションの社員の方々にはこの場を借りまして御礼を申し上げます。





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